アイスクリームビーン・ヒニクイル(Inga jinicuil)
前回書いたとおり、うちのアイスクリームビーンの正確な種名がわかりましたので、調べたところをまとめておきます。

マメ科Inga属には300種くらいあり、そのなかで、白くてフワフワした甘い果肉を食用にする種類を英語では広くアイスクリームビーンと呼んでるようです。一番有名なのはヘビのように細長いサヤをつける Inga edulis です。ほかにもInga feuilleei(パカイ/パカエ)や Inga spectabilis をはじめとして、たくさんの種類があります。サヤの形や大きさは違いますが、中身は似ています。

うちで育てている Inga jinicuil は、そんな数あるアイスクリームビーンの中ではマイナーな部類ですが、エルサルバドルでは人気があるようです。これからはアイスクリームビーン・ヒニクイルと呼ぶことにします。

アイスクリームビーン・ヒニクイル

アイスクリームビーン・ヒニクイル (Inga jinicuil G. Don.)

学名:Inga jinicuil G. Don.(マメ科)

  〜 地方名(俗名)〜

  • Ice-Cream Bean、Jinicuil、Paterno(英語圏)
  • Guaba amarilla、Paterno、Cuajinicuil、Buabo Caete (コスタリカ)
  • Nacaspilo、Paterna、Paterno(エルサルバドル)
  • Paterna、Paterno(グァテマラ)
  • Paterna、Paterno(ホンジュラス)
  • Algodoneillo、Bitzé、Chalahuite、Chalahuite De Monte、Coctzán、Cojinicuil、Cuajinicuil、Cuil Machetón、Uajinikuile、Guajinicuil、Jinicuil(メキシコ)
  • Guaba、Guava Extranjeira(ニカラグア)

  • Inga paterno Harms は、以前は別種とされていたが、現在は本種にまとめられている。

  • メキシコ南部からパナマにかけてとエクアドルの太平洋岸地域に分布。年間降水量1,000〜4,000mの湿潤な熱帯地域の標高0〜2,000mに生息。

  • 樹高は8〜15mで、通常は常緑だが落葉性の場合もある。雌雄同株。

  • 有機質に富んだ砂質または粘土質の水はけの良い湿った深い土壌を好む。酸性土壌や石灰岩土壌に耐性がある。

  • 根に根粒を形成し窒素固定をおこなう(35〜40kg/ha・年)。Inga属には窒素固定をしない種もある。

  • 葉の付け根にある小さな葉っぱのようなもの(托葉)が大きいことやサヤ(果実)が大きいことなどから他のInga属の仲間と区別できる。托葉は長さ1〜2cm・幅0.5〜0.9cm。サヤは長さ15〜40cm・幅5〜7cm・厚さ2.5〜3cm。

  • 甘くて厚い果肉と大きな種子を目的にコロンブス到来以前から栽培されていた。数百種あるInga属の中で種子(豆)も食用にされるのは本種を含めた2種だけで、調理して食べる。→調理例

  • 以前は中米のコーヒー農園でシェードツリーとして使われたが、てんぐ巣病に感染しやすいため、同属の別種が使われるようになった。

  • 繁殖は実生、挿木、株分け(サッカーやシュート)による。種子は乾燥に弱く保存がきかないので採りまきする。幼苗時は半日陰で育てると良い。

  • 剪定によく耐える。コーヒー農園などでは年に1〜2回、樹高1mまで切り戻す。

  • 耐寒性があり、-2℃くらいまで耐える

Inga jinicuil 分布図
Inga jinicuil 分布図
Bioversity International

References:

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by papaya_gyunyu | 2012-09-01 21:08 | アイスクリームビーン


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